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環境実践大学
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環境実践大学は、はかた夢松原の会発足以来海浜への植樹という環境実践を通して学んできた様々な環境問題の解決に向け、市民が自らの手で正しい情報と現状を把握し、どのように実践するかを「大いに学び(大学)」「環境改善や提言を実践する」場として、平成11年6月20日(糸島郡志摩町姫島)(校長 宮島寛九大名誉教授)開校いたしました。 この環境実践大学の誕生の経緯は、平成7年6月から同年11月にかけて実施した「環境実践大学を作ろうワークショップ」(市民と企業と行政と専門家で構成する6つの分科会の活動を通して議論を重ねた)以降、海浜への松の植樹はもとより、環境シンポジウム「水と緑とまちづくり」や日中友好環境交流会議、こども環境交流会、河川調査、環境調査など多くの事業を運営しながら4年間の準備を経て誕生しました。(別資料 環境実践大学をつくろうワークショップ を参照)

この環境実践大学の講義の形態は、通常の大学の講義とは異なったもので、市民の今一番関心の高いテーマにスポットを当て、専門家・研究家・行政・企業から講師を招き、最新の情報を講義頂き、これをもとに市民と講師とがお互いの意見を検討しあって、環境実践のための具体的方策を探るというものです。講義の場所もさまざまで、現地に赴き、フィールドワークをしながらであったり、船上(はかた湾)、水源地、森林、ときには海外などとバラエティに富んでいます。もちろん表1のように各テーマごとに専門性を高め、市民が自らの手で実践に移し,評価できるように配慮しています。
初年度は主に「環境における日本の現状や世界の事情・最先端の改善策」などの基礎環境講座を教室(会議室等を定例で借用)で行い、次年度からは歴史的考察も織り込んだフィールドワークと環境講座を一体化させ、学術的考察と実地調査と地域との交流を行う形式へと発展しています。
この環境実践大学は、各テーマ(都市環境・生物環境・海環境・水環境・森林環境・大気環境・エネルギー講座)のなかから、例えば、森林環境講座と河川環境講座と生物環境講座が準備してきた「森の大学」(表2参照)が、大分県日田郡大山町の理解と協力を得て、理事会を設けて本格的に誕生します。また、都市環境講座には自販機問題研究会(表3参照)がすでに2年の活動を実施しており、エネルギー問題や循環型社会への課題などの混在する自販機に関して研究や学習、フォーラム、シンポジウムを行ってきています。そして自販機の適正な設置に関する福岡市条例化を目指しています。また、最近三年間は福岡市天神が放置駐輪ワースト1となったのを受け、実行委員会を立ち上げ、多くの学生や市民が参加し、現状調査やアンケート、シンポジウムやワークショップを通して市や市民に提言をしました。
学生特に大学生を中心に学生交流フォーラムも開催し、環境課題の認識から実践への取り組みをおこなっています。この際のテーマの一つ「森林」に特化して地域との交流や環境実習の場として森の大学が誕生しています。3年度以降は学習から実践へ移行する目的で、年度毎に重点課題を設け取組んでいます。
この環境実践大学は、教室という建物は兼ね備えていませんが、私たちの接する環境すべてが最良の教場である点で、どこでも開くことのできる大学であり、各講座とも市民や専門家によって構成され、参加者相互の交流の場としての役割も有しています。これも特徴のひとつといえます。 
(注:市民とは環境と共生する全ての人々と広義に解釈)
以下の図表については、環境実践大学および森の大学の初年度事業案となります。

環境実践大学 事務局

  交流イベント:立場を異にするもの同士の相互交流と話し合いの場の提供を重視する。自由に集う場として、情報発信の拠点として、四季折々の行事や討論会、地域との連携などの勉強会、自然観察会、食を楽しむ会など、行う。
  環境教育実践:それぞれの個性的な能力を引き出し育み発揮し合えるよう、私たちは自然の中に抱かれている。科学も、文化も、文明も、自然の中から生まれてきた。不思議が一杯の大自然に思いっきり遊びながら、学び合える場を提供する。
  研究活動と提言:多様な機能が存分に発揮できるような健全な状態に森林を蘇らせるために、森林と結びつく川らしい川を取り戻すために、人々はどのように関わるべきなのか。独自の研究活動と種々の検証を通して、提言に結びつける。
  調査分析報告:水源の森や河川の「元気(ゲンキ)」の度合いを測ってみたい。生態系のしくみを探り、CO2の固定量を測定し、環境保全の働きを明らかにしたい。身近な測り方を見つけながら、調査や分析を進め、マップや報告書を作成する。
  利用や活用:水源地山村の様々な恵み、山の「幸」を存分に活用する工夫を山村の人々から大いに学びたい。薬草や紅花を育て、果物の木を植え、杉でログハウスを造りたい。沢登りや鮎の捕まえ方を教わりたい。学びながら身につけたい。
  人材育成:山に関わる人材を育成する。森林の状態を診断し、保全状況を判断し、それを伝え、また、山の作業を指導できる人、水源地の保全をサポートしたり、山村地域の文化を継承伝達できる人など、種々のインストラクターを養成する。
  交流イベント:立場を異にするもの同士の相互交流と話し合いの場の提供を重視する。自由に集う場として、情報発信の拠点として、四季折々の行事や討論会、地域との連携などの勉強会、自然観察会、食を楽しむ会など、行う。
  夢つくしの森:さまざまな遊びを創造しながら、自然と親しむことのできる夢の森を実現したい。林業の地を公園に、癒しの森に、子どもが遊べるわんぱくの森に、昆虫と戯れ、渓流探検ができ、工芸を習熟できるフィールドを創造したい。




はじめに

 森の大学においては、「水、川、森」をキーワードにして、山間地域の活性化をもたらす工夫を考える仕組みを考えることにある。同時に、森林のあるべき姿を、広く検討することが必要であり、このために以下に示す枠組みを考えて研究をおこなう。

1)森林保全および森林造成の必要性

 都市部では水需要は増え、河川から良質な水資源を確保する必要が高まり、上流域の森林を保全することが不可欠である。さらに、地球温暖化をもたらす大気二酸化炭素を削減するために、我が国は1990年の排出量の6%を削減目標にしているが、森林は二酸化炭素の吸収源として、削減目標の半分以上にあたる3.9%まで森林を活用できることになった。このためには、二酸化炭素固定量の大きい若い森林を育成することが必要になる。

2)山村の問題

 経済のグローバル化が進む現在において、我が国が労賃の安い途上国と競争するには、革新的な工夫が必要であるが、自然を対象とする農林業分野では困難さを伴い、競争力を獲得することは容易でない。この結果、中山間地域では経済が衰退し、人口の減少をもたらしている。このために、森林を有効に活用し、森林を保全してきた林業の担い手が失われている。

3)研究課題の背景

林業は、森林を伐採することから始まる。いわば森林の破壊を伴う。しかし、持続的な木材生産を行うために、林地生産力を維持できる配慮がなされ、その工夫は森林の機能を発揮される方向にある。しかし、天然林と比べて、林業では人為的な干渉(伐採、植樹、下刈り、除間伐、枝打ちなど)が入るために、生物多様性の保全とは相反し、さらに必要な手入れがされない場合には、森林の水土保持や景観保全などの機能の維持向上に必ずしも一致しない。
森林を伐採しながら手入れを放置した場合には、森林の木材資源としての価値が失われ、子孫への遺産を失うことになる。しかし、水土保持の観点からは、植生が地表を覆えば機能的に失われるものは少ない。このような現今における森林の取り扱い方法については、林業的な視点だけでなく、生態的な森林の取り扱いを含めて、合理的な森林の取り扱いかたを検討する必要がある。

4)研究の必要性

上記の課題について、諸問題を整理し、上流域の森林の取り扱い方について、林業家、地域住民、下流域住民、研究者を含めて幅広い議論をすることが必要である。


  特定非営利活動法人
はかた夢松原の会 事務局
/環境実践大学
  〒 810‐0022
  福岡県福岡市中央区薬院3丁目11-33 薬院eビル102
  TEL 092‐523‐2051  FAX 092‐523‐2066
  E-mail : yumematu@heart.ocn.ne.jp




環境実践大学 都市問題研究会

自転車利用による環境先進都市ベスト1を目指して
快適から私たちが思い浮かべる言葉は「安全」・「便利」でしょう。「経済最優先」「時短」という号令のもと走り続けて息苦しくなって立ち止まると、多くを取り残こしてきたことに気づきます。夢松原の「水とみどりとまちづくり」事業の一つとして、「都市と自転車」というテーマをもって取り組んできています。きっかけは「全国放置駐輪ワースト1」を「自転車利用都市ベスト1」にしたいという思いからでした。
私たちの手馴れた手法である「自ら歩いて・見て・ワークショップして・提言する」を「楽しみながら」してきています。アンケート調査・現地実態調査で明らかになった事実とその因果関係をワークショップやシンポジウム・サミット・トークショーで検討し改善策を提言へとまとめ広く一般へと啓発を行うことです。その過程で生み出されたものが、「アンケート結果報告書」であり「こみ3マップ」であり「ワークショップ意見帖」と「自転車心得帖=ホップくんの冒険」です。
 ご記憶でしょうか?ちょうど10年前「環境実践大学を作ろうワークショップ」が実施され、その成果を久々に手にしています。6グループに分かれてのワークショップのまとめが喜ぶべきか悲しむべきか現在でもまったく新鮮なのです。環境に関する様々な解決への糸口がぎっしり詰まっているのです。これを実践すべく「環境実践大学」をH11年に立ち上げ、先ずは講義(現状を知る)から入り、学生交流フォーラム(共に学ぶ)や環境交流会(連携する)、そして森の大学(次世代育成+環境実践)と着々と進めてきています。都市環境も講座のひとつでありここに生かされています。そして今学生たちが熱き思いで取り組んでくれています。
今日、私たちの合言葉は「環境」です。地球温暖化防止・省エネルギー・循環型社会とライフスタイル・食・そして文化などなど、疎かにしてきた環境課題を現代社会でどのように改めることができるかが私たち一人ひとりに問われています。環境教育(次世代育成)や隣人や地域との文化の共有などの心情的協働や、時には現代社会が得意としているシステムつくりも積極的に利用しながら、「安全で心地よい環境」の上に賑わう「快適な都市環境」になるよう願いながら関心を持って取り組んでるところです。
(環境実践大学=都市問題研究会 .and. ふくおか自転車市民の会 事務局)